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現況

2001年は日本のゴルフ史にとって、「ゴルフ100周年」という記念すべき年でした。そして現在、ゴルフ場総数・2.445コース(ここ10年で約600のコースが増えました)ゴルフ人口・978万人、年間プレー回数・9.2回(米国は平均25回)、延べプレー人口・8.990万人(過去最高は1992年・1億232万人)、1コースあたりの入場者数・37.054人(過去最高は52.000人)、ゴルフ場利用税・総額約900億円、1人あたりのプレー費・12.000円。これが次の100年への基盤です。9.000万人を割りました。ここ3年間で1.000万人以上減っています。この間の市場(マーケット)の成長に無理があり、健全な成長・精神ではありませんでした。これは日本経済がバブルの後遺症に苦しんでいるようにゴルフを取り巻く環境にも同じことが生じています。ゴルフを取り巻く社会・経済環境は一変しゴルフ離れ、飽き、無関心化が急速に進みはじめました。

日本にはおよそ2400のコースがあります。ゴルファー数も1000万人前後で推移しています。コースの数は世界第2位で英国とアイルランドを合わせた数にほぼ等しい。多いですね。しかしながら過去 世界のゴルフコース100選に選ばれたコースは広野、川奈(富士コース)、東京、霞ヶ関、鳴尾のわずか4コースである。どれも戦前である、しかも外国人設計家が多い。日本のゴルフコース設計家のなかにも極めて高い意識を持ち本物のコースはどのようにつくらなければならないかは十分にわかっていました。しかし戦後特にバブル期の経営者には本物は必要なかった、ある意味迷惑でもありました。理由は簡単、お客様をたくさん入れてスムーズに進めたかったからである。またゴルファーも本物に近いものは必要とせず、必要としたのは観た眼に美しき、易しく、いいスコアが出るコースでした。一時的な優越感が味わえる豪華なクラブハウスがゴルフ場とだと錯覚をしました。経済的繁栄の裏で「ゴルフそのもの」を忘れていた。「ゴルフの精神」を失った結果です。日本の得意分野であるボールやクラブなどのゴルフ用品は世界の一流仲間入りをしました。アメリカや英国・世界のコースでプレーする機会が増え、メディアの発達とともに世界中のプロそしてコース・トーナメントが身近になり、ゴルフの未熟さを思い知らされ日本のゴルフ場の貧弱さにも気付きました。

そしてバブル崩壊、日本独自の預託金システムは崩壊し会員権は紙くず、いやある意味あたりまえの評価となりました。そこに外資系ファンド会社が日本のゴルフ場を買収し現在およそ350コース。その多くは民事再生法、会社更生法処理後のコースでいわばパブリック。周囲のゴルフ場は右手に預託金、左手に借入金で生命維持装置をつけ運営している状態。さらに景気後退による価格競争の激化…これがいまの多くのゴルフ場の実態です。もちろんこのような中でも価格を維持し、いまだからこそコースに投資を行なっているコースも在ります。しかし法的処理はさらにすすみ外資系ファンド会社の切り売りがはじまりました。そんな時でした。東北、関東を未曾有の地震そして津波さらに原発事故が襲いました。

資産の売却、運営委託をし、ひとや時間のリストラ、プレーや運営のセルフ化…そこにも限界が来ます。年間の入場者がおよそ35,000人(18ホール) 福岡ドームの一日、売上げは立地条件の悪い「道の駅」なみです。プレー費だけに頼ることが難しくなって来ています。新しい売上げの創造が必要です。商品開発、地産地消はあたりまえ、住居、病院介護施設、学校教育機関、他のスポーツ施設等の併設も考えられます。日本そして世界へのジュニアの発信基地としての倶楽部再生も考えられます。どちらにしても立ち止まり、ゴルフというスポーツの歴史と伝統を振り返り「ゴルフそのもの」「ゴルフの精神」に立ち返ることが必要と考えます。

殺伐とした事件や事故が多くなりました。なにかどこかが間違っています。どこかに何かを忘れてしまっています。衣食住に関しての贅沢はきりがありません。そもそも衣は寒さをしのぎ、食は飢えを、住は雨露をしのぐ為にありました。物の豊かさはうんざりするくらい多くなりました。しかし心の豊かさは悲しいくらい小さく、感じることが少なくなりました。ひき換えになくしたものがあまりにも大きかった…そう思います。

核家族化、個人部屋、テレビ、携帯電話、パソコン、話をしなくても取りあえず生活が出来る今の日本。隣にどのような人が住み家族構成は、などと聞くと人権(プライバシー)の侵害と嫌われる時代です。人権は尊重されなければなりませんがそれは没交渉とは違います。隣の人の幸せや悲しみ、直面している問題を感じ、識り、見守り、必要とされる時は負担にならないでさっと手をさし伸べることが出来る関係がほんとうに意味で人権が守られている環境と考えます。思いやりの心で接することです。手を必要とする人いれば、空いている手があれば手になり、足を必要としている人いれば、空いている足を使っていただきます。生きているときにいかに必要とされるかがその人の人生にとって生きている証そう考えます。

倶楽部の未来像それは、居住する人たちが強い絆で結ばれた共同社会(コミュニティー)造りにあります。絆はここに住む人々がここで生活することに誇りを感じ、ここでの生活を享受でき、その地の高い価値を共有することによって創り出されるものです。そしていつの日か、ひとのこころの善意で成り立つ施設にしたいものです。そして、ぼちぼち粋なゴルフをしませんか。

ゴルフは本来決して贅沢なものではなく、英国の紳士達が余暇を楽しむ為になんにもない野原、自然のもとで遊ぶことから始まった素朴なスポーツそしてゲームです。ゴルフの米国化に伴う大衆化を受け入れ、本来のゴルフの姿を見失った誕生百周年を迎へ新たなる世紀に旅立った日本のゴルフ事情。そんな中、栄枯盛衰の流れに惑わされることなく簡素で確固たる倶楽部の姿勢を保ち、本来のゴルフの在り方そのままを求めそして次の世代に伝承するという理念を基に、会員の会員による会員のための倶楽部そして倶楽部造りです。

ゴルフには様々な楽しみがあります。技術習得の楽しみ、習得した技術でラウンドする楽しみ、名コースを旅する楽しみ、ゴルフを通して多くの友人が出来る楽しみ、そしてゴルフの歴史にまつわる諸々の知識を深める楽しみです。そんないろいろな楽しみを倶楽部でこころゆくまで味わっていただきたい、そう思います。

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